2010年3月号
院長より

  先日より急に寒暖の差が激しくなってきました。風邪も引きやすく、自律神経失調症状が出やすい
時期ですから、くれぐれもご自愛くださいますようお願いいたします。

 今回の冬季オリンピックは残念な結果となりましたが、服装の問題などで本来の話題以外で盛り上
がったオリンピックであったように思います。競技前から批判を浴び、本来の競技に集中できなかった
としたら、本末転倒でもあり、報道のあり方を考えさせられましたが、皆様はどのように思われますか。

 さて今年も4月には診療報酬が改訂されます。現時点で詳細は知りませんが、診療所の配分が
減らされ、公立病院など大きな病院への配分が増えたようです。皆様は日本の医療費は高いと思わ
れますか。国際比較では日本の医療費は最低レベルだとご存じですか。日本の医療水準はといえば、
アメニティーの面では劣るところはありますが、医療のレベルでは世界のトップクラスといわれてい
ます。つまり最低レベルの安い医療費で、最高に近いレベルの医療を受けていることになるのです。
しかし残念なことにそのことはほとんど知られていません。民主党は選挙前、諸外国の平均並みに
医療費を上げると約束しました。その約束を守る最初の診療報酬改訂で、早くもその約束を破り、実質
医療費増加無しという結果をだしました。財源がないのでやむを得なかったのだとは思いますが、財源
確保に向けての具体的な取り組むが全く見えてこず、先行き不安な状態です。今年の夏にはまた
参議院議員選挙があります。約束をも持ってくれる方に投票したい、国会議員になってもらいたいと
思います。
 

労働基準法の改正

 
 今回の医院便りでは、いよいよ目前に迫った労働基準法の改正についてお話したいと思います。
その前に、公布と施行、それぞれの意味はご存知でしょうか。

 今回改正される労働基準法ですが、実は「労働基準法の一部を改正する法律」が第170回国会で
成立し、平成20年12月12日に法律としては既に公布されています。
 公布とは、成立した法を官報(国の機関としての諸報告や資料を公表する「国の広報紙」「国民の
公告紙」のようなものと考えてください)に掲載し一般に知らせることをいい、施行とは、公布した法が現実に効力を発生することを言います。
 公布と施行が同時に行われないのは、情報が行き届かないために法を侵す人が出てきてしまうから
です。

   さて、その改正された労働基準法では、なにが変わったのでしょうか。
   1つ目には、時間外労働の割増賃金率が引き上げられます。その為、1ヶ月60時間を越える時間
外労働については、法定割増賃金率が現行の25%から50%に引き上げられますが、休日労働や
深夜労働の割増賃金率は変わりません。中小企業については当分の間猶予が適応となります。
 また、そういった割増賃金の支払いに代えた有給の仕組みも導入される為、事業場で労使協定を
締結すれば、割増賃金の支払いに代えて、有給の休暇を付与することもできるようになりました。
  2つ目に、割増賃金引上げなどの努力義務が労使に課されるようになります。
  さて、この何度か出てきている「労使」ですが、労働基準法によって定められている労働者と使用者
のことを言います。
  労働者とは「自己の労働力を他人に提供し、その対価によって生活する者」のことで、 使用者とは
「人を雇って労務の提供を受け、賃金を支払う者。 雇用主」のことです。
つまり、先ほど出てきた「労使協定」とは、労働者と使用者の書面による協定のことをいいます。
  そして、この2つ目の努力義務を具体的に言うと、使用者は、限度時間(1ヶ月45時間)を超える時間
外労働を行う場合は割増賃金率を定め、その率は法定割増賃金率(25%)を超える率とするように努
めること、労働者は月45時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努めること、という内容
になります。
  3つ目に、年次有給休暇を時間単位で取得できるようになります。これは企業規模に関わらず
適応されます。
  現行では、年次有給休暇は日単位で取得することとされていますが、事業場で労使協定を締結
すれば、1年に5日分を限度として時間単位で取得できるようになります。
  またその年次有給休暇ですが、日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、労働者が自由
に選択することができます。

  今回の改正については、厚生労働省のホームページでも様々な資料が提供されています。図解も
されていますので、興味のある方は、是非一度覗いてみてはいかがでしょうか。
 

子供を叱ること

 
  もうすぐ3月。子供達は春休みを迎えて大喜びだと思いますが、親は休みになるわけではないので、
大変だと思われている方も多いのではないでしょうか。
  さて、今回は「子供を叱ること」についてのお話です。私も現在新米ママなので、日々悪戦苦闘
していますが、実践していることをいくつか挙げてみたいと思います。

【叱るときは短く、わかりやすく】

 小さい子供であればある程、集中力がまだ続きません。だらだらと長く叱ると、集中力が途切れ、
親の言葉はするりと耳から抜けていきます。また、反省するよりも、「早く終わらないかな。」「もうやめて
欲しいな。」という気持ちの方が強くなってしまいます。
 大人と比べると、子供はまだ、言語のやりとりが難しいものです。子供にわかる言葉で、何がいけない
ことなのか、どうしたらいいのか、伝えられるといいですね。

【言い方ひとつ!】

 例えば、お友達を叩いてしまったとします。その時にかける言葉はどのようなものがあるでしょうか。
「ダメな子ね。」→何気なく言ってしまう言葉かもしれません。これは親が全く意図していなくても、子供
にとっては、全人格が否定されたような気持ちになってしまいます。
「叩くことはダメ。」→上記と同じ“ダメ”という言葉を使っていても、叩く行為がいけないことだと注意して
います。
 また、「叩いたら○○君は痛くて悲しいと思うよ。」など、気持ちを考えさせてみることや、叩くに至った
理由を詳しく聞いてみることも必要になるかもしれません。お友達にも非があることも少なくありま
せん。それでも、叩く行為はよくないことを伝え、どうしたら良かったか、一緒に話し合えるといいでしょう。
失敗させてみましょう!
 親に比べれば人生経験が少ないです。そのため、失敗から学ぶことは沢山あります。親の気持ちに
余裕がある時で構いません。よっぽど危険なことや、他人に迷惑がかかることでないならば、気長に
見守り、失敗した時に今度はどのようにしたらよいか、考えさせてみたり、小さい子供ならば、親が教
えてあげることもよいでしょう。

【注意したことが、できたときは褒める】

 以前注意したことができた時は、すかさず褒めてあげて下さい。それが子供にとっては何よりのご
褒美となり、自信に繋がり、できることが増えていきます。

【親が子供を叩くことは・・・】

 言っても全く聞かないとき、とても悪いことをしたとき、叩いてしまうことがあるかもしれません。子供は
どのように受け止めるでしょうか。驚きでいっぱいかもしれません。“痛い”という気持ちでいっぱいかも
しれません。何が悪いのか、どうしたらいいのかよりも、そうした気持ちの方が強くなってしまいそうです。
また、お友達との関係の中で、言うことを聞いてもらえない時に、“叩く”という方法をとればいいと
間違って学習してしまうかもしれません。こう考えていくと、どうも叩くことは、子供の過ちを正す方法に
は向かないのではないでしょうか。

 色々と挙げましたが、余裕がないとなかなか難しいことも多々あります。やはり親も人の子です。悩
んだり、自己嫌悪に陥ったり、イライラしたり・・・、当然あることだと思います。かくいう私も、もちろん
うまくできない時がいっぱいあります。
 余裕があるときに、できそうなことを試してみましょう。悩みながら子供と一緒に成長していけるといい
ですね。