2010年1月号
院長より

 
 あけましておめでとうございます。昨年は国民が変化を望んだ結果、初めての民主党政権が発足し、
名古屋市他、多くの都市でも民主党の市長が誕生しました。4月からの新しい年度にどのような予算が
つくのか、どのように国や市を運営していってくれるのか、まだまだ評価はこれからですが、今までに
出てきた情報からはあまりよい方向に進んでいるとは言えないようです。少しでも良い方向に進んで
くれることを切に願いますが、そのような思いを声に出し、伝えることができる大きなチャンスが選挙
です。今年はちょうど参議院議員選挙が予定されている年ですから、このまま民主党に任せていい
のか、「No」の声を出すのか、よく考え、投票を行うことで声を出しましょう。
 平成20年度の自殺者数が例年を上回るペースで増えていると、昨年末のニュースで伝えていまし
た。我が国の特徴は中高年の男性の自殺者が多いことで、解雇、多重債務など経済的問題が重なっ
ていることが推測されます。社会環境の改善も必要ですが、それまで手をこまねいて待っているわけ
にもいきません。身近な方の命を救うためには、元気が出ない、体がだるい、あちらこちらが痛い、
等々のサインを見逃さず、医療につなぐことが重要ですが、まずはぐっすり眠れているかどうかを
チェックしてみてください。心の健康には睡眠がとても重要ですから、ぐっすりと眠れていないという方が
身近にいらっしゃいましたら、心の健康チェックに医療機関を受診するよう勧めてみてください。貴重な
命をご一緒に守りましょう。
 昨年末に大騒ぎとなった新型インフルエンザですが、かなり患者数も減少し、ピークは過ぎ去った
ようです。新型インフルエンザワクチンも当初は品薄ということで、国が接種の優先順位や医療機関へ
の配分等すべてを管理していましたが、かなり供給過剰状態になりそうだとの話も聞こえて参りました。
2回接種を1回接種に変更したり、海外からワクチンを輸入したりしているうちに多くの方が感染して
しまい、ワクチンを接種する必要がなくなったりしたためですが、ワクチン輸入に1126億円もの税金
が使われたことを考えると当初の計画が妥当だったのかを検証する必要がありそうです。
 

県民性とステレオタイプ

 
 一年の無事を祈り正月に食べる伝統的な日本料理、お雑煮皆さんも召し上がりましたか?

 餅は昔から日本人にとってお祝いごとや特別の日に食べる「ハレ」の食べ物だったため、新年を
迎えるに当たり、餅をついて他の産物とともに歳神様にお供えをしました。  
 そして元日にそのお供えをお下がりとしていただくのがお雑煮です。お雑煮を食べる際には旧年の
収穫や無事に感謝し、新年の豊作や家内安全を祈ります。

 お雑煮は、室町時代の頃よりすでに食べられていたようです。武士の宴会では一番最初の酒の肴
として振舞われる縁起の良い料理でした。この習わしをもとに、一年の始まりである元日に雑煮を
食べるようになったといわれているそうです。

 お雑煮は日本各地で食べる風習がありますが、餅の形やだし、具の種類にいたるまで、地方や
家庭ごとにさまざまにあるようです。
 東日本の広くでは、焼いた角餅をすまし汁に入れるところが多いようです。愛知県では、角餅を煮る
風習がありますね。一方で、西日本では丸餅が多く、だしはすまし汁だけではなく、白味噌仕立てや
赤味噌仕立て、小豆汁の地域もあるようです。めずらしいのは香川県や岡山県、煮たあん餅を白味噌
仕立てのだしに入れるようです。具は、里芋、豆腐、鶏、塩ブリ、塩鮭といろいろあるようです。

 ところで、このようにお雑煮一つを取ってみても、県や地方によってさまざまであるように、食べるもの
や生活の仕方、人の気質にいたるまで、その県や地方に独特な特徴がみられるようです。テレビや
出版物でも、“県民性”の話題はよく取り上げられ、他の県について知るのは楽しいものです。

 しかし、県民性を話題にする際、「〜県人は〜の傾向がある」という表現には誤解の生じやすさが
あるということに注意することが大切です。県民性に関する説明が、統計的データに基づいて、
「〜県人の〜%は・・・である」と数字のまま表現されているうちは正確な情報です。それが「〜県人は
〜の傾向がある」と平易な言葉に置き換えられて表現されることもありますが、それは決して「〜県人
の全員がその性質を持っている」という意味ではないのに、そういった印象を持ちやすくなります。
 人間はもともと、ステレオタイプと言って、自分の属さない他の集団の人の性質について、過度に一般
化する傾向を持っています。人間のこの性質を上記のようなあいまいな表現が手伝って、その県民は
全員が同じ性質を持っているとの誤解が生じやすくなるのです。良いイメージならまだ良いですが、悪い
イメージの場合、それは偏見となります。
 このような人間の性質や表現のあいまいさに気をつけて、県民性の話題も 楽しめると良いと思い
ます。

                                                 参考文献・ウェブサイト日本文化いろは辞典
 

支援制度について

 
  平成20年の年末から21年の年明けにかけて、派遣切りにあった失業者への支援の為、派遣村が
設立されてから丸っと1年がたちました。一時的な措置ではありましたが、メディアで大きくとりあげら
れ、新聞等で目にされた方も多く記憶に残っていることかと思います。
 経済状況は大きく好転することなく、不況はますます加速している中、こども手当て等、国が国民の
生活の基盤を支える為金融施策を打ち出してきていますが、実質家庭に反映される影響は決して良い
ものばかりではないのが現状です。
 そして、変わらず派遣等の契約を切られてしまい失業してしまっている方や、傷病等によって働くこと
が困難な方で、将来への不安をかかえ生活している方もたくさんいらっしゃいます。

 働いたことがありその際に保険料を支払っていた方は、雇用保険の基本手当て(いわゆる失業給付)
を受給することもできますが、その雇用保険の受給を終了してしまった方や雇用保険の受給資格が
ない方は、利用することができません。
 そういった方で、生活困っている方については、求職活動中に必要な生活費などの貸付の制度や
家賃の支援の制度を利用することもできます。

 どこで受付を行っているのか、利用するためにどのような審査があるのかは、制度によって異なり
ますので、自分が何を利用できるのか、まずは確認することが必要です。

 どういったものが使えるのかは、かかりつけ医でご相談されてももちろん良いですが、厚生労働省の
ホームページでチャート式のチェックがありますのでそちらを使用して調べることもできます。

 主な制度としては、以下のものがあります。

○雇用保険制度
 雇用保険では、失業中の生活を心配しないで新しい仕事を探し、1日も早く再就職できるよう、窓口での職業相談・職業紹介を受けるなどの求職活動を行っていただいた上で、失業等給付を支給しています。
 このうち、基本手当(いわゆる通常の失業給付)を受給するに当たっては、ハローワークで手続きをしていただく必要があります。

○就職安定資金融資

 就職安定資金融資は、解雇や雇用期間満了による雇い止め等に伴い、それまで入居していた
社員寮等からの退去を余儀なくされた方などを対象として、住宅の確保就労機会の確保を支援する
ことを目的とした制度であり、ハローワークによる就職支援を受けながら、労働金庫から住宅入居初期
費用等の資金の貸付けを受けることができるものです。

○住宅手当

 住宅手当は、離職者であって就労能力及び就労意欲のある方のうち、住宅を喪失している方または
喪失するおそれのある方を対象として、住宅の確保(住宅喪失の予防)及び就労機会の確保を支援
することを目的とした制度であり、地方自治体とハローワークによる就職支援を受けながら、地方自治
体から賃貸住宅の家賃のための手当の支給を受けることができるものです。

○総合支援資金貸付
 総合支援資金貸付は、失業等により日常生活全般に困難を抱えている方を対象として、生活の立て
直しや経済的自立等を図ることを目的とした制度であり、社会福祉協議会とハローワークによる支援
を受けながら、社会福祉協議会から、賃貸住宅入居時の敷金・礼金等のための資金や、生活を支援
するための資金などの貸付を受けることができるものです。

○訓練・生活支援給付
 訓練・生活支援給付は、雇用保険を受給できない方(受給を終了した方を含む)が、ハローワークの
あっせんにより職業訓練を受講する場合、職業訓練期間中の生活保障として支給される制度です。

○臨時特例つなぎ資金 
 離職などに伴って住居を喪失し、その後の生活維持が困難である離職者に対しては、その状況に応じて失業等給付、就職安定資金融資、住宅手当、総合生活資金貸付、生活保護等の公的な給付や貸付による支援を行うこととしています。
 臨時特例つなぎ資金貸付は、こうした公的な給付・貸付制度等の申請から資金の振込までの間の生活に困窮している住居のない方が、社会福祉協議会から、その間の当座の生活費の貸付けを受けることができる制度です。

 資産、能力等あらゆるものを活用しても、生活していくことが難しい場合は最後のセーフティネットとして、生活保護を利用することもできます。

 家族や友達では制度の仔細がわからない時は、医療機関や公共施設に専門の相談員もいます。
手立てがないと諦めず、まずは誰かに相談することから始めてみてください。