2002年11月号
   医院長より   
   本年10月の法律変更に伴う受診時の負担割合の変更等はかなり分かり難い制度変更でしたが、皆様お分かりに
なりましたでしょうか。もしご不明な点等ございましたら、ご遠慮なく職員にお尋ねください。
 さて幸い当院では該当患者さんはお見えになりませんでしたが、負担割合が上がってしまったために今までのようには
在宅医療を受けられなくなった方がいらっしゃると聞き、びっくりすると同時に必要な医療を削ってしまって、一体どうなって
しまうのかを心配しております。
  また一部に勘違いをされている方もいらっしゃいますが、皆様方の支払いの増えた分が我々医療機関の増収となったわけ
ではありません。小泉首相は三方一両損と評しましたが、我々医療機関も大幅に減収となっています。医療機関の減収分と
皆様方の負担の増加分は政府の負担分と相殺させられたのです。我々医療機関の減収への対策は人件費の抑制しか
ありませんから、今のところ何とか踏ん張ってはおりますが、厳しい岐路に立たされているのは確かです。更なる皆様方の
お力添えをよろしくお願いいたします。
   平成14年10月23日、とんでもないニュースが飛び込んで参りました。米国通商代表部が発表した対日要望書に、
米国製品をもっと使用するよう医療制度を改革しなさいとの要求が入っているというものです。小泉政権は米国の傀儡政権
であるとの論評はありましたが、このような内政干渉とも取れる要求を平気でしてくるところに米国の驕りが見えますし、抗議も
行わない政府に怒りを感じます。WHOの評価でも我が国の医療制度の評価は世界一です。他国の優れた医療制度を壊しても
自国製品を売りつけようとする米国に対し、抗議をしたいと思います。
 
 乾燥肌     
    風も冷たくなり、いよいよ冬の季節の到来です。この季節になると肌の乾燥や荒れが目立ってくるという方もいらっしゃる
のではないでしょうか。今回は肌の乾燥についてお話しします。


【乾燥をひきおこすものは?】

 日本の冬は温度と湿度が低く、乾燥しやすい季節です。また、温度が低くなると皮脂や汗の分泌機能や皮膚の血行、
新陳代謝も低下します。そのため、肌の表面の水分が奪われやすくなってしまいます。しかし、それ以外にも肌の乾燥を
引き起こす要因はいくつか考えられます。

 ・冷たくて乾いた空気
 ・エアコンの影響(湿度の低い環境)
 ・肌の洗いすぎやこすりすぎ 
 ・化学繊維の使われた衣類での肌への刺激
 ・食生活や睡眠不足など


【どんな状態のことをいうの?】

 健康な肌では、肌のうるおいのバランスが保たれていますが、乾燥肌はこれらのバランスが崩れてしまい、またうまく生成
されていないことが原因といわれています。乾燥によって肌のバリア機能が低下すると水分が失われ、さらに乾燥していく
という悪循環を繰り返してしまいます。
 乾燥した肌は硬くなり、白く粉をふいたような状態になります。このような状態を“乾皮症”といい、強いかゆみがおこって、
寝ている間など知らないうちにかいてしまい、炎症や湿疹を起こすこともあります。また、その部分に色素沈着などが起こる
こともありますので、美肌の面からも悪化させる前のケアが大切になってきます。 


【ふだんの生活で気をつけられることは?】

 ・長時間暖房器具にあたらない
   電気毛布やこたつ、ストーブ、ファンヒーター等の局所暖房は、肌の水分の蒸発を早めることにもなりますのでほどほどが
   よいでしょう。
 ・お風呂で強くこすらない
   こすりすぎは肌を傷める原因にもなります。また、熱すぎるお湯は皮脂が必要以上に奪われてしまったりかゆみを強くして
   しまうこともあるので、乾燥肌の人にとってはぬるめのお湯がよいでしょう。保湿効果の高い入浴剤を使ったり、入浴後に
   ローションやクリーム等で保湿しましょう。
 ・衣類をじょうずに着ましょう   
   化繊やウールのものは直接着るのではなく、チクチクしない刺激の少ない綿等の下着の上から着るとよいでしょう。
 ・バランスのとれた食事と十分な睡眠をとりましょう


【ビタミンの力】
   ビタミンA:皮脂腺や汗腺の働きをよくして新陳代謝を促す
   ビタミンB:皮膚をなめらかにする
   ビタミンC:皮膚のもとになるタンパク質を有効に働かせる


 
 アルコール類や刺激物、香辛料、アクの強いものはかゆみを誘発することが多いといわれていますので、控えるのも一つの
方法かもしれませんね。
 
 乾燥が気になるこれからの季節。まずは身近なところから工夫してみてはいかがでしょうか?しかし、症状がひどくならない
うちのケアは必要です。

 ご心配な時はどうぞご相談ください。
 
 心理室より 摂食障害2         
 前回に引き続き摂食障害についてお話ししたいと思います。今回は摂食障害の発病状況についてお話します。
 過激なダイエットが引き金となることが多いようですが、その背景には様々な状況があることが考えられています。


【発病状況 】
 
 職場、学校、家庭などのストレス
   ・心身のストレスを過食という方法で解消しようとする。
   ・心身のストレスにより食欲低下状態になり、その経過中に拒食あるいは過食になる。
 
 美容や健康の理由上から意図的に食事を制限して食行動の変調をきたすもの
   ・ダイエットにより当初の減量目標を達成してもさらに減量を継続することにより発症する。
   ・食後に自発的に嘔吐して減量をはかる。


【食行動異常について】


  拒食症の場合
 

心身のストレスによる食欲低下、または、ダイエット

意図して食べない(心理的)

食べようにも食べられない(身体的)

 拒食症では、心理的要因から無月経や無食欲などの身体症状が引き起こされ、身体的変調が精神症状の出現を助けて
しまうことにより、さらに食行動が悪化する悪循環が形成されると考えられます。
                                       

 
  過食症の場合

食べたい(強い衝動)

短時間で大量の食べ物を摂取する(むちゃくちゃに詰め込む) 

不食、自己嘔吐・下剤乱用(浄化行動) 

 過食の衝動は健康的な空腹感や食欲にもとづくのもではなく、これを自分で抑えようとすることは困難であると考えられます。
過食症の多くの場合「なぜこのような行動を抑えられないのか」と自己嫌悪の気持ちを抱いていることが考えられ、自分の
努力の限界を自覚していると思われます。
 ダイエットや精神的なショック、生活環境の変化など摂食障害の引き金となるものは様々であり、”ほんの些細なこと”と
思われることでも引き金となる場合があると思われます。

  
 次回は体・心への影響についてお話ししたいと思います。
 

  リウマチ・膠原病 2    
  前回は膠原病とはどんな病気かをお話ししました。今回は膠原病に含まれる病気についてお話ししましょう。


【慢性関節リウマチ】


 慢性関節リウマチは、全身の関節に炎症が起こることが知られていますが、初期の頃には、倦怠感、食欲不振、体重減少、
発熱といったものがみられます。 その後、朝の手足のこわばり、手指関節の炎症が現れ、さらには全身の関節痛、腫 れ、
こわばり、しびれなども現れてきます。 「リウマチ」というと”おじいちゃんおばあちゃんの病気”というイメージがありますが
自己免疫に起因する難病なのです。
 

【全身性エリテマトーデス】

  典型的な症状に顔面の蝶形紅斑があります。紅斑は全身どこにでもみられます  が、特に顔、胸、手足に多く出現します。
また、皮膚の病変だけでなく内臓の病変もみられます。よく侵される臓器 は、腎臓、脳、心臓、肺などですが、これらが全て
同時に必ず侵されるわけでは ありません。1つだけのこともありますし、2つ以上侵されることもあります。 また、時期を
異にして程度の違った内臓の病変がみられることもあります。
 

【強皮症】

  強皮症とは字のごとく皮膚が硬くなる病気です。手や指がこわばり、つっぱり、曲がって、物がつかめなくなります。 また、
少しの傷がなかなか治らない、レイノー現象(手指の色が白色や紫色になる)おこる、顔の皮膚がつっぱり硬くなり表情が
なくなる、お腹などの皮膚が硬くなるとや腸や食道や肺や腎臓などにも硬化(機能障害)の症状が現れることもあります。
 

【多発性筋炎(皮膚筋炎)】


  身体の多数の骨格筋に原因不明の炎症が生じ、これに伴い筋肉の力が低下し たり、 筋肉痛を起こす病気です。同時に
皮膚症状を伴うと皮膚筋炎と呼ばれます。 病状が進行すると日常生活に際して寝返りや起きあがり動作、歩行、階段昇降
などが困難になってきます。


【結節性多発性動脈炎】

  中型の動脈と小型の動脈に炎症が生じる疾患で、全身の諸臓器に分布す る血管に 動脈炎を生じることから、多彩な症状を
呈する疾患です。症状としては、高熱(38℃以上)、体重減少、関節痛、紫斑、皮膚潰瘍などがあり、重篤なときは、
腎機能悪化、脳出血、腸出血、肺出血の症状が現れるこ ともあります。
 


 膠原病には共通性を持ちながらも疾患ごとに様々な症状の違いがあります。さらに、同一の病名でもその症状や経過には
患者さんそれぞれに違いがあります。
 早期に発見し治療するためには、ちょっとした症状の変化を見逃さず、また、定期的な診察と検査を受けることが大切です。