2001年9月号
  院長より   
 
 7月に行いました診療時間変更に関するアンケートに約400名の方がご協力してくださいました。ありがとうございました。
さて、その結果では現状維持の回答が約7割で、午後4時から午後6時30分までの診療時間が良いという回答は約3割でした。現状維持の方の主なご意見は「午後8時までやっていると会社帰りにもゆっくり来られて良い」というもので、診療時間変更を
希望された方の主なご意見は「夕方の診療時間がもう少し早いと帰宅した子供の調子が悪い時にすぐ診てもらえる、子供の
生活リズムを変えなくてもすむ」といったようにお母様方のご意見が多かったです。また、多くの方が現状維持と回答されて
いますが、実際は午前診にしか来ないので、午後診はどちらでも良いと仰る方も多くいらっしゃいました。
これらの結果から、当面は現状のまま午後6時から8時までの診療時間で行いますが、もう少し検討の余地があると
考えますので、またご意見をお寄せください。 

 今月は虐待をテーマの一つに挙げましたが、これには身体的な暴力だけでなく、心理的な暴力も含まれ、しつけとの
違いなど、考えないといけない問題が多数あります。最近ようやく社会問題として認知され、専門化チームを含めた検討会が
開かれるようになってきています。社会的弱者を地域で支えるためにはこういうシステム作りが不可欠なので、私も積極的に
関与していこうと思っています。気になる点がございましたら、遠慮なくご相談ください。
  心理室より 児童虐待2     
 
 今回も前回に引き続き、「児童虐待」についてお話します。虐待は密室で起こるため発見が難しいものですが、発覚したとき
には深刻な事態になっていることもあるので、早期に発見することが重要です。そこで、早期発見と援助のためにわたしたちが
できることをご紹介します。

 【ちょっとしたサインを見逃さない】
 発見のためのサインをいくつか挙げます。 

  ・不自然な怪我外傷がある 
  ・人の顔色を伺い、いつもおどおどした態度でいる  
  ・衣服や体がいつも汚れている  
  ・いつも空腹でいる 
  ・食欲がない 
  ・夜遅くまで遊んでいる  
  ・家に帰りたがらない  
  ・暴力を振るう  
  ・引きこもる  
  ・入浴を嫌がる  
  ・性行為に不自然な興味を示す  
  ・浴室、特定の場所を怖がる  
  ・行動や考えが実際の年齢よりかなり子どもっぽい 

 これらのサインがすべて虐待につながるわけではありませんが、日ごろから注意を払うことが大切です。
もし虐待を感じたら、児童相談所に連絡をしてください。
 
   鉄欠乏性貧血 

 【鉄欠乏性貧血解消のために、鉄分をたっぷりとりましょう。】

 鉄分の中でも、魚や肉などの動物性食品に含まれるものを「ヘム鉄」、野菜や海藻など植物性食品に含まれるものを「非ヘム鉄」
といいます。 「ヘム鉄」は「非ヘム鉄」に比べて吸収率が数倍高く、また、動物性食品にはタンパク質もたっぷりです。貧血予防
のためには、魚や肉などをしっかりとりましょう。ただ、「非ヘム鉄」も動物性タンパク質といっしょにとることで、吸収されやすく
なります。

 【ビタミンCは、鉄分を吸収しやすい形に変えくれる貧血解消の味方。「ヘム鉄」も「非ヘム鉄」も、ビタミンCと共に食卓へ。】

 血液は、鉄分だけでなくタンパク質・ビタミンB6・ビタミンB12・ 葉酸・ビタミンC・銅などから作られています。これらを十分に
取るには、いろいろなものを偏りなく食べることが大切です。貧血解消には、バランスの良い食事が必要です。食品中の鉄分や
タンパク質などを、血液の材料になる栄養素が、効果的に利用されるために胃酸は大切な役割を果たしています。酢や香辛料、
梅干などを使った料理は、胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を高め、鉄分の吸収も良くしてくれます。また、よくかんで食べることも、
胃酸の分泌を促進します。

 【食前・食後の緑茶、コーヒー、紅茶は貧血の敵】
 これらに含まれるタンニンが鉄分の吸収を悪くします。どうしても飲みたい時は、ほうじ茶やウーロン茶にしましょう。
   ビタミンB群
 
 ビタミンB群と呼ばれる中には、ビタミンB1・B2・B6・B12・ビオチン・ナイアシン・パントテン酸・葉酸が含まれます。
この8種類のビタミンは構造も異なり、体内での受け持ちも違いますが、B群とよば れるのは、それぞれが一緒になって
エネルギーの供給や老廃物の代謝 に欠かせない働きをしているからです。 
 例えば、筋肉が動くように脳から指令を伝える神経が正常に働くためには、これらB群のバランスが大切になります。まず
ビタミンB1が筋肉や神経を動かすエネルギーをつくり、ビタミンB6が神経伝達物質の生成に働きかけ、ビタミンB12が
神経細胞内のたんぱく質などを合成・修復するといったように、互いに協力しあっているので、どのビタミンが不足していても
神経は正常に働いてくれません。
なので、いろいろなビタミンBをバランスよく毎日の食事をきちんと摂ることがとても大切
なのです。特にビタミンB1は糖質が体内でエネルギーに変わるときに必要な栄養素で、日本人はお米を主食とした糖質の
多い食生活なので、不足しやすい栄養素と言われています。      
 ビタミンB1の役割は糖質を体内で分解し、エネルギーに変えます。糖質が分解され、エネルギーに変わるときに酵素が
働いているのですが、酵素が働くためには補酵素が必要でB1はこの補酵素の役目をしています。脳の中枢神経や手足の
末梢神経の機能を正常に保ちます。

 【ビタミンB1が不足すると】
  ・糖質が分解できなくて、乳酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなる
  ・肝臓・腎臓の機能が低下する
  ・消化不良からの便秘・食欲がなくなる
  ・手足がしびれて、体がむくむ
  ・精神的に不安定になり、怒りっぽくなって、イライラする

 【不足しやすい人は?】
  ・外食が多い人
  ・激しい運動や労働する人
  ・出来合い物や加工食品を食べる人
  ・甘いものを飲み食べする人・お酒を飲む人 

 【ビタミンB1が多い食材】
 
  ・豚肉 ・大豆 
  ・油あげ ・きな粉
  ・鮭・豆腐 ・まいたけ
  ・しめじ  ・かつお
  ・ごま ・えのきだけ
  ・生しいたけ

  1日の所要量は…成人男性1.1mg
          女性成人0.8mg  

 これらの食材を使って料理し、ビタミンを補うようこころがけましょう。                         

 【まいたけと豆腐のうま煮】

 材料---2人分              

 まいたけ・・・100g 
 和風だしの素・・・1/3袋(2g)
 もめん豆腐・・・1/3丁 
 塩・こしょう・・・小さじ1/4
 小松菜・・・80g
  しょうゆ・・・小さじ1
 片栗粉・・・小さじ1                                               

 1 まいたけは根元を切り落とし手で裂いて、豆腐は大きめに切る
 2 小松菜はさっとゆでて、長さ4cmくらいに切る
 3 鍋に水1カップを煮立て、和風だしの素、塩こしょう しょうゆを加えて調味する     
 4 3にまいたけ、豆腐、小松菜を入れ煮立て水溶き片栗粉でとろみをつける